自分らしくよりよく生きようとする子供たちを育てる―限りなき愛情を注ぐことが道徳教育の原点―

 

●対応能力を超えるストレスにどう対応するか
 人間には対応能力が備わっている。けがをしても知らず知らずに治ったり、精神的にストレスがあっても時間とともに解消したりするといった自然治癒力や、環境の変化に対しても自然と適応していく環境適応力などである。それが限界値を超えると異常をきたす。今日の社会の変化や生活環境の変化は、このような対応能力の限界をはるかに超えるストレス要因を、子供たちに浴びせかける。
 このような状況は大人に対しても同様である。そのなかで、ストレスを増し人への対応も荒っぽくなっていく。その影響を直に受けるのが子供たちである。子供たちは、社会からの強烈な侵襲と大人からの荒っぽい対応により、ますますストレスを増していく。

 

●心のヘドロをとろかせるのは大人の愛情
 このような状況にいる子供たちに、一方的によりよく生きるようにと道徳教育に取り組んでも心には響かない。では、何が必要か。心を温めることである。心を温めるとは、愛情をいっぱい注いであげることである。そのことによって、心の中にたまっているヘドロを溶かしていくのである。

 

●しっかりとした道徳的価値意識をもって愛情いっぱいに接しよう
 愛情をいっぱい注ぐとは、子供たちのよりよく生きようとする心を信じて、自らの中にしっかりとした道徳的価値意識をもって、子供たちに寄り添い、穏やかな表情で(笑顔)で接することである。子供たちは自分を認めてくれているという意識をもてば、その人のいうことを聞こうとするし、行動もまねようとする。大人自身がしっかりとした価値意識をもって、愛情いっぱいに接していくことで、自然と道徳性を身につけることができる。そのことをベースとすれば、様々な状況に対して共感的意識をもちながら、多様に考え、判断し、行動へとつなげていく道徳教育が機能すると言えよう。

 

<NO. 154 平成31年3月1日発行より>
 

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