教育の根本は道徳教育だという主張の下に、私の「道徳」の授業をいくつか紹介して批判を請うことになった。「本音、実感、我がハート」を存分に述べ、現下の道徳科の授業のあり方に一石を投じてみたい。

 私が、自分の「道徳授業」として心がけているのは次の五点である。

①実感的必要性に基づく主張であること。

 授業者の良心に従い、子供を導く意図を鮮明にすべきだ。

②原則として自分の開発教材を用いる。

 教科書、副読本だけではなく、主体的、自主的、個性的に教材を開発し、用いたい。

③議論、討論よりもじっくりと聞き浸る授業をめざしたい。与えるべき知識、情報はき...

 昭和33年、道徳の時間が特設されてからちょうど60年という節目の年に、道徳の時間は、「特別の教科 道徳」としてスタートした。昨年来、特に、小学校では教科化に向けて様々な準備が行われ、筆者が勤務している地域でも、教材の扱い方から指導方法、評価に至るまで、学校ごとに、あるいは教育委員会や研究会が中心となり、様々な研修が積極的に行われてきた。「教科になってどのような点が変わるのか」、「通知表や指導要録はどう記述すればよいのか」、学校へ伺うたびに様々な質問をいただいた。「子供たちにとって、望ましい授業とはどのようなものか」、現場の先生方は...

1 道徳科の在り方

(1)共に考え、共に語る

 今般の学習指導要領改訂でのキーワードは「主体的・対話的で深い学び」です。そして、道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現していくためのキャッチフレーズが「考え、議論する道徳」です。決まりきったことを言わせたり、心情理解のみに偏ったりする指導から脱却し、「考え、議論する道徳」の実現が求められています。

 道徳の教科化により「考え、議論する道徳」が脚光を浴びていますが、「考え、議論する道徳」は、これまでの道徳の時間で大切にしてきた「共に考え、共に語る」の指導観と関連しています。

 昭和33...

 9月8日、ニューヨークで行われた全米オープン女子シングル決勝戦で、大坂なおみ選手がセリーナ・ウィリアムズ選手を下して、日本人選手として初めて4大大会での優勝を勝ち得た。

 試合は、大坂選手が力強いプレーで優勢に進める中、ウィリアムズ選手は禁じられている客席からのコーチの指示、プレーが思い通りにならない怒りにラケットをコートに叩きつけた行為、審判への暴言などで、ペナルティを受けた。審判の厳しさに抗議する観客のブーイングの中で、会場は異様な雰囲気に包まれた。

 表彰式もブーイングの中で始まった。ウィリアムズ選手はサンバイザーをおろして涙を...

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