1 今、中学校に求められる主体性の育成と道徳科の指導と評価
 

 平成三十一年度から、中学校でも、考え、議論する「特別の教科 道徳(以下、道徳科)」が完全実施される。道徳科の目標は、新しい学習指導要領の目指す三つの資質・能力の育成を先取りしていると言われる。
 とすれば、中学校道徳科にはチャンスである。教科担任制の中学では、学校のカリキュラム・マネジメントを駆使して、教科等で横断的な汎用能力として主体性の育成が強く求められてきたからである。これは主体的に生きる日本人の育成を目指す我が国の教育理念と一致している。多様な価値観でグローバル...

 昭和33年、道徳の時間が特設されてからちょうど60年という節目の年に、道徳の時間は、「特別の教科 道徳」としてスタートした。昨年来、特に、小学校では教科化に向けて様々な準備が行われ、筆者が勤務している地域でも、教材の扱い方から指導方法、評価に至るまで、学校ごとに、あるいは教育委員会や研究会が中心となり、様々な研修が積極的に行われてきた。「教科になってどのような点が変わるのか」、「通知表や指導要録はどう記述すればよいのか」、学校へ伺うたびに様々な質問をいただいた。「子供たちにとって、望ましい授業とはどのようなものか」、現場の先生方は...

1 道徳科の在り方

(1)共に考え、共に語る

 今般の学習指導要領改訂でのキーワードは「主体的・対話的で深い学び」です。そして、道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現していくためのキャッチフレーズが「考え、議論する道徳」です。決まりきったことを言わせたり、心情理解のみに偏ったりする指導から脱却し、「考え、議論する道徳」の実現が求められています。

 道徳の教科化により「考え、議論する道徳」が脚光を浴びていますが、「考え、議論する道徳」は、これまでの道徳の時間で大切にしてきた「共に考え、共に語る」の指導観と関連しています。

 昭和33...

3、明治天皇の大業

①五箇条の御誓文(承前)

 前回の「明治天皇の場合  」では、五箇条の御誓文「一」と「明治維新の宸翰」を紹介するにとどまった。若干、補うことから始めたい。

 一、官武一途庶民に至る迄、各其志を遂げ、人心をして倦まざらしめん事を要す

 これは、三番めに書かれているもので、本来は「三」とすべきだろうが、それぞれが「一」とある。一つ一つに価値の順位があるのではなく、それぞれが対等に独立して固有の価値があるとの意向から全て「一」として位置づけられているのであろう。原文は漢字と片仮名で全て濁音表記はされていない。つまり「倦マサラシ...

1 道徳教育の全体計画の再構築

 平成三十年度、小学校の「特別の教科  道徳」(以下「道徳科」)がスタートした。各学校では、道徳教育の全体計画を見直したであろうか。これは、道徳科に変わることへの大きな課題である。

 学習指導要領第三章道徳の第三の一 各学校においては「道徳教育の全体計画と道徳の時間の年間計画を作成するものとする」に基づくものである。

 したがって、各学校では校長が道徳教育の方針を明確にし、指導力を発揮し、全教職員が協力して、道徳教育を展開するため道徳教育推進教師を中心とした「道徳教育の全体計画」と、それに基づく「道徳科の年...

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